ビールと器とヲタとモーニング娘。


ビールの旨い季節がやってきた
ビールを飲むことを長年の慣習とした結果、特に意味もなく毎日の日課のように飲む人もいるだろう。
いやいや、春夏秋冬それぞれの季節にあった酒を飲む人もいるだろう。
いやいや、いや、その日の気分で飲む酒が変わる人もいるだろう
しかしながら、ビールを愛する人ならば真実はただ一つ。

ビールは旨い。


ガキにはわかってもらえないかも知れないが、ビールは苦い方がいい。口に含んだとき広がる苦みと渋みが刺激的だ。にもかからわず、あの爽快な喉ごしたるや快楽の名こそ相応しい。

しかしそんな個々人の好みの相違を別にしても、ビールは旨い。


ところで、あなたは何処でビールを飲むだろうか?
居酒屋で?、ビアガーデンで?、バーで?それとも家で?
あなたは家で飲むとき、缶ビール?それも瓶?樽?
缶で飲むなら、あなたは缶にそのまま口を付ける?グラスに注ぐ?それともジョッキに?

一口にビールと言っても銘柄も違えば飲み方も違うだろう。


私の家の冷蔵庫では、缶ビールとジョッキがいつも冷やしてある。冷えたジョッキにビールを注ぎ飲む。
同じビールでも、缶に口を付けて飲むのと、冷えたジョッキに注いで飲むのとでは、気分的にであれ、実際的にであれビールの味は違う。
多くの人は、気分的なもんでしょ。という。そうかも知れない。しかし問題の本質はそうではない。気分的なものであれ、実際的にそうであれ、個人的に、最も旨く飲めるやり方で飲むことが肝要だ。
例えば缶のままで飲むならば、ビールの泡が上唇に付くことはないが、ジョッキならば、ビールを口にした後、舌で、上唇に付いた泡をなめる。不精だったりすると、泡で白くなった髭の刺激も味わえるだろう。そんな一手間、そんな泡をなめる感触だってビールの味。器が違えば飲み方も、味も違うさ。


私にとって、モーニング娘。を楽しむと言うことは、ビールを器に注いで飲むようなものだ。

ジョッキに注ごうが、グラスに注ごうが、缶にそのまま口を付けて飲もうが、ビールの成分的には何ら変わることはない。
しかし、冷えたジョッキに注ぐか、グラスに注ぐか、缶のまま飲むか・・・。一番最初のその口当たりは大きく異なる。例えそれが気分的なものであったとしても。
娘。も同じだ。安倍なつみという器にモーニング娘。というビールを注いで飲むか、それとも辻希美という器に注いで飲むか。石川梨華という器か、それとも新垣里沙か・・・。モーニング娘。というビールは、成分的には何ら変わることはないが、誰を視点とするかで気分的な味は大きく異なる。
それはメンバーの関係性の中で、誰に感情移入するかの異なりによって、見えてくる風景、感じ方も異なるということを意味する。


しかし思えば、多くの器を失うことになるなぁ・・・。
口に慣れ親しんだジョッキを不慮の事故で割ってしまったかのような寂しさがある。
口に慣れ親しむと、口に当てた瞬間の、ジョッキの縁の厚ささえ気になる。グリップの感触の違いも気になる。
しかし飲みも進み、心地よく酔いがまれば、ただビールの旨さが残るだけで、そんな違和感も気にならなくなる。
多少脂っこいつまみでも、ビールを一口飲めば、その苦みと渋みが脂っこさを洗い流してくれる。
ちょっとピッチが落ちて、多少ぬるくなって気が抜けても、飲み干せば、新しいジョッキに注がれた、また冷たいビールを飲むことができる。

例え今、新垣里沙という器に注がれたビールに違和感があっても、はたまた、藤本美貴というジョッキに注がれたビールに違和感があっても、差し当たり口に含んで飲んでしまえば、その口からでてくる言葉は一つしかない。

はたまた、家でビールを聞き酒しながら一人酒 (一人で娘。番組見るとか・・・) しようが、仲間と居酒屋で歓談しながら飲もうが (ライブ行くなりイベント行くなり・・・) しようが、それはそれこれはこれ、その口からでてくる言葉も一つしかない


「う〜〜〜ん。旨い!!。夏はやっぱりビールだねぇ〜〜〜!!」
と・・・。